折板屋根の工場が暑くなる理由とは?屋根温度・輻射熱・室温の関係を解説
- 遮熱
夏場になると、「工場内が蒸し暑く、作業環境が悪くなる」「エアコンを稼働させてもなかなか涼しくならない」といったお悩みを伺うことがあります。
工場や倉庫で多く採用されている金属製の折板(せっぱん)屋根は、日射の影響を受けやすく、屋根表面の温度が上昇しやすいという特徴があります。
特に、屋根のすぐ下が作業スペースとなっている建物では、屋根から伝わる熱が室内の温熱環境に大きく影響することがあります。
この記事では、工場・倉庫の屋根改修を行うファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)が、折板屋根が夏場に暑くなる仕組みと、屋根温度・輻射熱・室内環境の関係について分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- ・折板屋根の工場内が暑くなる主な原因
- ・夏場における折板屋根の温度上昇と輻射熱の仕組み
- ・エアコンを使用しても暑さを感じる理由
- ・折板屋根の暑さを抑える主な対策方法
- ・工場・倉庫の屋根改修を検討する際のポイント
折板屋根の工場はなぜ夏場に暑くなるのですか?
金属素材の高い熱伝導率と、天井がない構造によって太陽熱が室内に直接伝わることが原因です。

折板屋根は主にガルバリウム鋼板などの薄い金属板でできています。金属は熱を伝えやすい性質(高い熱伝導率)を持っています。
<参考値>ガルバリウム鋼板の熱伝導率は約58.6W/(m・K)で陶器瓦の約0.9W/(m・K)と比較すると約65倍。
また、多くの工場や倉庫ではコストや空間確保の観点から天井を設けず、屋根材がそのまま見えている構造(直天井)になっています。そのため、屋根が受けた太陽熱が遮られることなく、直下に広がる作業スペースへそのまま伝わってしまいます。
夏場の折板屋根の表面温度は何度まで上がりますか?
夏場に直射日光を受ける金属屋根は、外気温を大きく上回る温度になることがあります。
屋根表面の温度は、外気温だけでなく、日射量、屋根材の色や表面状態、風、屋根の構造などによって変化します。
そのため、「夏は必ず70℃~80℃になる」と一律に考えることはできませんが、強い日射を受ける屋根では非常に高温になる場合があります。
特に、濃い色の屋根や日射を受け続ける屋根では、表面温度が大きく上昇することがあります。
屋根の温度を確認する場合は、実際の建物で測定することが重要です。サーモカメラなどを使用すれば、屋根面の温度分布を確認し、熱の影響を受けている箇所を把握することができます。
輻射熱(ふくしゃねつ)とは何ですか?室温や体感温度にどう影響しますか?
輻射熱とは、高温になった物体から放射される熱エネルギーのことです。
工場では、夏の日射によって屋根表面の温度が上昇すると、その熱が屋根の室内側にも影響します。屋根の下面が高温になると、床や設備、人などに熱が放射されることで、室内で暑さを感じる原因の一つになります。
熱の伝わり方には、大きく分けて「伝導」「対流」「輻射」があります。
工場の暑さを考える場合、それぞれの熱の伝わり方を理解することが大切です。
- 1.太陽からの日射によって折板屋根が熱せられる
- 2.屋根表面の温度が上昇する
- 3.屋根を通じて室内側にも熱が伝わる
- 4.高温になった屋根などから室内へ輻射による熱の影響が生じる
- 5.室内の空気や床、設備、人などの温度にも影響する
エアコンは主に室内の空気を冷却しますが、屋根からの熱の影響が大きい建物では、空気を冷やしても暑さを感じることがあります。
そのため、室内の温度だけでなく、「屋根からどの程度熱の影響を受けているのか」を確認することも、暑さ対策を考える上で重要です。
愛知県周辺の気候と工場屋根の熱対策にはどのような関係がありますか?
愛知県や東三河地域でも、夏場は高温となる日があり、工場や倉庫では屋根からの熱による室内環境への影響が課題になることがあります。
特に、金属製の折板屋根で屋根と作業スペースの距離が近い建物では、日射による屋根の温度上昇が室内の暑さにつながる場合があります。
ただし、同じ折板屋根でも、屋根材の色、断熱材の有無、建物の向き、換気設備、空調設備などによって状況は異なります。
そのため、暑さ対策を検討する際には、まず現在の屋根や建物の状態を確認することが大切です。
折板屋根の暑さを抑えるための主な対策には何がありますか?
折板屋根の暑さ対策には、遮熱塗装、遮熱・断熱材の施工、屋根カバー工法など、建物の状態に応じてさまざまな方法があります。
どの方法が適しているかは、屋根の劣化状況や既存の断熱仕様、建物の用途、予算、工事条件などによって異なります。
遮熱塗装
屋根表面に遮熱性能を持つ塗料を施工し、日射による屋根表面の温度上昇を抑える方法です。
既存の屋根を活用しながら施工できるため、屋根の状態によっては選択肢の一つになります。
ただし、屋根材そのものの劣化が進んでいる場合などは、塗装だけでは対応できないことがあります。

遮熱材の施工
屋根から室内へ伝わる熱を抑えるため、遮熱材や断熱材を使用する方法です。
特に、屋根と室内の間に十分な断熱・遮熱対策がない建物では、屋根からの熱の影響を抑える方法として検討できます。
ファクトリープロでは、建物の構造や施工条件を確認したうえで、遮熱材などを使用した暑さ対策をご提案しています。

屋根カバー工法
既存の屋根を活用し、その上から新しい屋根材を施工する方法です。
屋根の改修とあわせて、遮熱・断熱対策を組み込める場合があります。
また、既存屋根の状態によっては、屋根の保護や改修を同時に検討できる点も特徴です。
ただし、建物の構造や既存屋根の状態によって施工可否が異なるため、事前の確認が必要です。

屋根散水
屋根に水を散布し、水が蒸発するときに熱を奪う「気化熱」を利用して屋根を冷却する方法です。
屋根表面の温度上昇を抑える方法の一つですが、水道設備や散水設備の設置、維持管理、水の使用量なども考慮する必要があります。
工場の立地条件や設備環境によって適否が異なるため、屋根改修とあわせて検討する場合は、総合的に判断することが大切です。
工場の暑さ対策は「屋根の状態」を確認することから
工場内の暑さが気になっていても、屋根がどの程度熱の影響を受けているのか、目視だけでは判断しにくい場合があります。
そこで、屋根の状態を確認する際には、目視による点検に加えて、高所カメラやドローン、サーモカメラなどを活用する方法があります。
特に大規模な工場や倉庫では、屋根面積が広いため、地上からすべての状態を確認することは容易ではありません。
屋根の劣化状況とあわせて温度分布などを確認することで、暑さ対策を検討する際の判断材料になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 遮熱と断熱は何が違いますか?
A. 遮熱は、主に太陽からの日射による熱の影響を抑える考え方です。
一方、断熱は熱の移動そのものを抑える考え方です。
夏場の工場の暑さ対策では、建物の条件によって遮熱と断熱のどちらを重視するか、または組み合わせるかを検討します。
Q2. 工場を稼働させながら屋根工事はできますか?
A. 工事内容や建物の状況によって異なります。
屋根の外側で行う工事であっても、工事中の安全確保や作業時間、工場内の設備、人の動線などを考慮する必要があります。
工場を稼働させながら工事を行う場合は、事前に施工方法や工程について確認することが重要です。
Q3. 屋根の暑さはどのように調べられますか?
A. 目視による屋根点検に加え、サーモカメラなどを使用して屋根表面の温度を確認する方法があります。
また、ドローンや高所カメラを活用することで、広い屋根の状態を地上から確認することもできます。
ただし、温度測定の結果は天候や時間帯、日射条件などによって変化するため、測定条件を考慮して判断する必要があります。

まとめ
折板屋根の工場が夏場に暑くなる原因は、屋根だけにあるわけではありません。
主な要因として、次のようなものが挙げられます。
- 1.日射によって金属製の屋根表面の温度が上昇する
- 2.屋根と室内の間に十分な断熱・遮熱対策がない場合、熱の影響を受けやすい
- 3.高温になった屋根からの輻射などによって、室内で暑さを感じることがある
- 4.外気温、換気、空調、設備など、建物全体の条件が室内環境に影響する
そのため、工場の暑さ対策では、単にエアコンの能力を上げるだけではなく、屋根から受ける熱の影響を確認することも重要です。
遮熱塗装、遮熱・断熱材、屋根カバー工法など、建物の状態に合わせて適切な方法を検討することで、屋根からの熱への対策につなげることができます。
工場屋根の診断・暑さ対策のご相談は「ファクトリープロ」へ
ファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)では、工場・倉庫などの屋根改修や暑さ対策について、建物の状態や用途を確認しながらご相談を承っています。
「夏場の工場内が暑くて困っている」
「屋根からの熱がどの程度影響しているのか確認したい」
「遮熱や断熱対策について相談したい」
「屋根改修と暑さ対策をまとめて検討したい」
このような場合は、まず現在の建物や屋根の状態を確認することをおすすめします。
屋根の劣化状況や建物の構造、施工条件などを確認したうえで、必要な対策を検討していきます。
【会社概要】
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運営会社:ファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)
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所在地:〒440-0814 愛知県豊橋市前田町2丁目9-10
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営業時間:8:30〜18:30(フリーダイヤル:0120-56-4622)
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対応エリア:愛知、静岡、三重、岐阜
この記事の監修者
山本 武司
代表取締役
- 在籍スタッフ・契約職方所有資格一覧
- かわらぶき技能士1級/かわらぶき技能士2級/建築板金技能士1級/建築板金技能士2級/2級建築士/第2種電気工事士
- ファクトリープロ(山本瓦工業グループ)
- 愛知県豊橋市で創業し、100年以上にわたり屋根・外装の専門工事を通じて地域産業を支えてきた山本瓦工業グループのファクトリープロ。愛知県を中心に岐阜県・静岡県・三重県全域で、工場・倉庫のメンテナンス・改修実績を多数持つ。
1級かわらぶき技能士、1級建築板金技能士、2級建築士、第2種電気工事士など、施工から設計・電気設備まで多角的な国家資格を保有。その専門知識を活かし、遮熱工法「サーモバリア」による空調負荷低減から、防水対策「アクアハジクン」による屋根改修、大波スレートの「カバー工法」まで、工場の資産価値維持と事業環境の改善を一貫して任せられる体制を構築している。
工場長や総務担当者が直面する、建物の老朽化・暑さ対策・雨漏りリスクに対し、データに基づいたドローン診断と徹底した品質管理を実施。大手ゼネコンからも信頼される確かな技術力で、愛知県・岐阜県・静岡県・三重県全域の企業インフラを守り続けている。






