【工場・倉庫の暑さ対策】「遮熱シート」と「断熱材」の違いを分かりやすく解説!
- 塗装・防錆
夏の工場や倉庫で「エアコンが全く効かない」「工場内が蒸し風呂のように暑い」といったお悩みはありませんか?
暑さ対策としてよく耳にするのが「断熱材」と「遮熱シート」ですが、この2つの違いを正確にご存知でしょうか。今回は、遮熱工事の専門家として、それぞれの特徴と違い、そして工場や倉庫に最適な暑さ対策について分かりやすく解説します。
・工場や倉庫を暑くする最大の原因は「輻射熱(ふくしゃねつ)」
熱の伝わり方には「伝導熱(湯たんぽ型)」「対流熱(エアコン型)」「輻射熱(電気ストーブや太陽光型)」の3種類があります。実は、建物内の熱移動の割合を見ると、伝導熱が5%、対流熱が20%であるのに対し、「輻射熱」が全体の75%を占めています。工場や倉庫が暑くなる最大の原因は、太陽からの「輻射熱」です。
太陽光によって熱せられた屋根が巨大なヒーターのようになり、室内に向けて熱を放射することで、空気だけでなく直接人体の温度も上昇させてしまうのです。

・断熱材の特徴と弱点:熱の伝わりを「遅くする」
断熱材は、素材の中にたくさんの空気の層を含んでおり、その空気の層によって熱の伝わりを「遅くする」材料です。
羽毛布団やダウンジャケットと同じ構造で、厚みがあればあるほど性能が高くなります。
しかし、断熱材には大きな弱点があります。それは「太陽の熱(輻射熱)を吸収して蓄め込んでしまう」という点です。
天日干しした布団がポカポカになるように、夏場は屋根の熱を吸収した断熱材が高温になり、夜になっても室内に熱を放出し続けてしまうため、結果的に室内が暑くなってしまいます。真夏の夜、屋外は涼しいのに室内が暑くエアコンを入れないと過ごせないのは、日中に蓄熱した断熱材から放熱されていることが原因とも言われています。


*上記イラストはセキノ興産ホームページより引用
・遮熱シートの特徴と弱点:熱を「反射する」
一方、遮熱シートは金属のアルミ箔などをシート状に加工したもので、熱(輻射熱)を効率よく「反射する」働きを持っています。アルミの純度が高いほど反射性能が高く、例えば純度99%のアルミを使用した遮熱シート(サーモバリア)は、輻射熱を約97%もカットすることができます。断熱材とは異なり熱を吸収しないため、厚みは必要なく、わずか0.2mmほどの薄さでも高い効果を発揮します。
ただし、遮熱シートにも弱点はあります。高温のやかんや電気ストーブなどに直接触れると、すぐに熱が伝わってしまう(伝導熱に弱い)という点です。
そのため、熱源との間に空気層を設けるなどの正しい施工方法が重要になります。

・工場、倉庫の暑さ対策にはどちらが最適?
結論から言うと、工場や倉庫の夏の暑さ(輻射熱)を効果的に防ぐには、断熱材ではなく「遮熱シート」を使用することが重要です。
断熱材の大半は輻射熱に対する効果が得られず、熱を吸収してしまうからです。遮熱シートを使用して太陽からの輻射熱を根本から反射・遮断することで、屋根からの熱の侵入を防ぎ、エアコンの効きを良くして快適な作業環境を実現することができます。
当社が提案する遮熱工事では、折板屋根の上に直接遮熱シートを取り付ける工法(スカイ工法)や、屋根下の天井などに遮熱シートを施工する方法など、建物の状況に合わせた最適な施工をご提案しています。

・まとめ:理想の断熱・遮熱とは
「断熱材」は熱の伝わりを遅くし、「遮熱シート」は熱を反射するという全く異なる役割を持っています。
工場や倉庫の厳しい暑さを解決するには、暑さの最大の原因である「輻射熱」をしっかりカットできる遮熱シートの導入が欠かせません。
労働環境の改善や空調コストの削減をお考えの際は、ぜひ遮熱工事の専門家である私たちにご相談ください。最適な暑さ対策をご提案いたします。
この記事の監修者
山本 武司
代表取締役
- 在籍スタッフ・契約職方所有資格一覧
- かわらぶき技能士1級/かわらぶき技能士2級/建築板金技能士1級/建築板金技能士2級/2級建築士/第2種電気工事士
- ファクトリープロ(山本瓦工業グループ)
- 愛知県豊橋市で創業し、100年以上にわたり屋根・外装の専門工事を通じて地域産業を支えてきた山本瓦工業グループのファクトリープロ。愛知県を中心に岐阜県・静岡県・三重県全域で、工場・倉庫のメンテナンス・改修実績を多数持つ。
1級かわらぶき技能士、1級建築板金技能士、2級建築士、第2種電気工事士など、施工から設計・電気設備まで多角的な国家資格を保有。その専門知識を活かし、遮熱工法「サーモバリア」による空調負荷低減から、防水対策「アクアハジクン」による屋根改修、大波スレートの「カバー工法」まで、工場の資産価値維持と事業環境の改善を一貫して任せられる体制を構築している。
工場長や総務担当者が直面する、建物の老朽化・暑さ対策・雨漏りリスクに対し、データに基づいたドローン診断と徹底した品質管理を実施。大手ゼネコンからも信頼される確かな技術力で、愛知県・岐阜県・静岡県・三重県全域の企業インフラを守り続けている。






