工場の電気代を下げるには?屋根・空調・換気から考える省エネ対策
- その他
電気料金の上昇に伴い、「工場の電気代が以前より高くなった」「稼働コストを抑えたいが、どこから省エネ対策を始めればよいのか分からない」といったお悩みを抱える企業様も少なくありません。
工場の電力消費は、生産設備だけでなく、空調、照明、換気設備などさまざまな設備によって構成されています。
特に夏場は、屋根や外壁から入ってくる熱によって室内温度が上昇すると、空調設備への負荷が大きくなることがあります。
そのため、工場の省エネを考える際には、設備の更新だけでなく「建物に入ってくる熱を抑える」という視点も重要です。
この記事では、工場・倉庫の屋根改修を行うファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)が、屋根・空調・換気の3つの視点から、工場の電気代を抑えるために検討したい省エネ対策について解説します。
この記事で分かること
- ・工場の電気代が高くなる主な要因
- ・屋根からの熱が空調負荷に与える影響
- ・屋根・空調・換気それぞれの省エネ対策
- ・工場の電気代削減を考えるときの優先順位
- ・屋根の遮熱・断熱対策を検討する際のポイント
なぜ工場の電気代は高くなりやすいのですか?
工場では、生産設備だけでなく、空調や照明、換気など複数の設備が長時間稼働するため、電力使用量が大きくなりやすい傾向があります。
特に夏場は、外気温や日射によって建物内部の温度が上昇します。
屋根や外壁から室内へ伝わる熱が大きい場合、空調設備は設定温度を維持するために長時間稼働することになります。
工場の電気代を抑えるためには、単純に設備の使用量を減らすだけでなく、「空調にかかる負荷をどう抑えるか」という視点も重要です。
また、工場によって電力の使われ方は大きく異なります。
生産設備の種類、稼働時間、空調方式、建物の規模、季節によっても電力消費は変わるため、自社工場の使用状況を把握したうえで対策を検討する必要があります。
工場の電気代を下げるには、まず「どこで電気を使っているか」を確認
省エネ対策を始める前に、まず現在の電力使用状況を確認することが重要です。
例えば、次のような項目を確認します。
- ・生産設備の電力使用量
- ・空調設備の稼働状況
- ・照明設備の使用状況
- ・換気設備の稼働時間
- ・夏場・冬場の電力使用量
- ・電力使用量が大きくなる時間帯
こうした情報を確認することで、「設備の更新が必要なのか」「空調負荷を抑える必要があるのか」「建物側の熱対策を検討するべきなのか」といった方向性を考えやすくなります。
特に夏場だけ電力使用量が大きく増える場合には、空調負荷や建物への日射の影響を確認することも一つの方法です。

屋根の熱対策が空調の省エネにつながるのはなぜ?
工場や倉庫で多く使われている折板屋根などの金属屋根は、日射を受けることで屋根表面の温度が上昇します。
屋根から室内へ伝わる熱が大きいと、室温の上昇につながり、空調設備への負荷も大きくなります。
そこで、屋根表面の日射による温度上昇を抑えたり、屋根から室内へ熱が伝わりにくくしたりすることで、空調負荷の低減につながる可能性があります。
代表的な方法が、遮熱塗装や遮熱材、断熱材を使用した屋根改修です。
ただし、屋根の対策によって電気使用量がどの程度変わるかは、建物の構造、空調設備、稼働状況、外気温などによって異なります。
そのため、「屋根を施工すれば電気代が必ず○%下がる」と考えるのではなく、建物の条件を確認したうえで対策を検討することが重要です。
工場の屋根・空調・換気で考える省エネ対策
工場の省エネ対策は、一つの設備だけを見るのではなく、「建物」「空調」「換気」を組み合わせて考えることが重要です。
屋根の遮熱塗装
屋根表面に遮熱性能を持つ塗料を施工し、日射による屋根表面の温度上昇を抑える方法です。
既存屋根を活用できるため、屋根の状態によっては省エネ対策の選択肢になります。
ただし、屋根材の劣化が進んでいる場合は、塗装だけでは対応できないことがあります。
その場合は、屋根材の状態を確認したうえで、別の改修方法を検討します。
屋根カバー工法
既存屋根の上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
施工方法によっては、断熱・遮熱に配慮した仕様を組み合わせることができます。
屋根の劣化や雨漏りなど、複数の問題を抱えている場合には、屋根改修と暑さ対策を同時に検討できる場合があります。
遮熱材・断熱材の施工
屋根から室内へ伝わる熱を抑えるため、遮熱材や断熱材を施工する方法です。
ファクトリープロでは、建物の構造や施工条件に合わせて、サーモバリアシリーズなどの遮熱材を使用した対策もご提案しています。
遮熱と断熱は仕組みが異なるため、建物の状況や目的に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
換気設備の改善
工場の上部には、日射などによって温められた空気が溜まることがあります。
この熱気を屋外へ排出するため、換気扇やベンチレーターなどの換気設備を活用する方法があります。
ただし、換気設備を強化するだけでは、外気温が高い場合に外から熱い空気を取り込むことにもなります。
そのため、屋根の遮熱・断熱対策や給気・排気のバランスなども含めて検討する必要があります。
空調設備の高効率化・制御
既存の空調設備が古くなっている場合は、高効率機器への更新や運転制御の見直しも省エネ対策になります。
例えば、設備の稼働状況に合わせて空調を制御したり、不要な時間帯の運転を抑えたりすることで、電力使用量の削減につながる可能性があります。
建物側の熱対策と空調設備の改善を組み合わせることで、より効率的な省エネを検討できます。
工場の省エネ対策は「設備更新」だけではありません
省エネというと、高効率な空調設備や照明設備への交換をイメージすることがあります。
もちろん設備の更新は重要ですが、建物に入ってくる熱を減らすことも省エネ対策の一つです。
例えば、夏場に屋根から大量の熱が室内へ伝わっている場合、その熱を抑えることで空調設備への負荷を低減できる可能性があります。
つまり、
「熱が入ってくる」
↓
「室温が上昇する」
↓
「空調の負荷が大きくなる」
↓
「電力使用量が増える」
という流れを考え、上流側にある「熱の侵入」を抑えることがポイントになります。

工場の省エネ対策はどこから始めればよい?
省エネ対策を検討するときは、いきなり大規模な設備更新を行うのではなく、現在の状態を確認することから始めるのがおすすめです。
例えば、次のような順番で確認します。
- ・電気使用量・最大需要電力を確認する
- ・電力使用量の大きい設備を確認する
- ・空調設備の稼働状況を確認する
- ・屋根・外壁など建物外皮の状態を確認する
- ・屋根からの熱の影響を確認する
- ・遮熱・断熱・換気・空調の対策を比較する
- ・費用と期待できる効果を考慮して施工方法を決める
特に工場の場合、建物の規模が大きいため、小さな改善でも全体の運用に影響することがあります。
反対に、設備や建物の状況を確認せずに工事を行うと、期待した効果が得られない可能性もあります。
工場の暑さ対策は「排気」だけでなく「気流」まで考える
工場の暑さ対策では、熱気を屋外へ排出する「排気」が重要です。
一般的には、高所換気扇や屋根ファン、局所排気装置などが用いられます。
これらの設備には、工場内にたまった熱気や、機械・設備などの熱源から発生する熱を、効率よく屋外へ排出する役割があります。
温められた空気は上昇するため、特に天井付近にたまった熱気を排出することは、工場内の熱環境を改善するうえで重要なポイントです。
ただし、排気だけで工場内の作業環境が快適になるとは限りません。
そこで重要になるのが、作業者が実際に活動する「作業空間」の気流です。
作業者が活動する床面からおよそ2m程度までの空間を意識し、そこに適切な「気流(風)」をつくることがポイントになります。
「排気」と「吸気」をセットで考える
工場内の熱気を効率よく排出するためには、排気設備だけでなく「どこから空気を取り入れるのか」という吸気も重要です。
排気と吸気の位置や風量を考えながら計画することで、工場内に一定の空気の流れをつくりやすくなります。
例えば、外気を取り入れる場所と熱気を排出する場所を適切に設定し、作業空間に必要な気流をつくることで、工場内の空気を計画的に動かすことができます。
単純に「換気扇を増やす」のではなく、工場の建物形状や熱源、作業場所などを確認したうえで、排気・吸気・気流を組み合わせて考えることが大切です。
「室温を下げる」だけが暑さ対策ではありません
作業者の多くが活動する空間に適切な気流があると、身体の周囲の空気が動くことで、汗の蒸発や体表面からの放熱が促されます。
そのため、室温が同じであっても、気流がない環境と比べて涼しさを感じやすくなる場合があります。
工場の暑さ対策では、
「熱気を外へ出す」
「外から新鮮な空気を取り入れる」
「作業空間に適切な気流をつくる」
という3つを分けて考えることが重要です。
ファクトリープロでは、工場の建物や設備、熱源、作業環境などを確認しながら、排気だけに頼らない暑さ対策をご提案します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 屋根の遮熱対策で電気代は下がりますか?
屋根から室内へ伝わる熱を抑えることで、空調負荷の低減につながる可能性があります。
ただし、電気代は建物の規模、空調設備、稼働時間、外気温、生産設備などさまざまな条件によって変わります。
そのため、屋根対策による電気代削減効果は、実際の建物や電力使用状況を確認したうえで判断することが重要です。
Q2. 屋根の遮熱と断熱はどちらがよいですか?
目的と建物の状態によって異なります。
遮熱は日射による熱の影響を抑える方法、断熱は熱の移動を抑える方法です。
夏場の暑さ対策を重視するのか、夏冬を通じた温熱環境の改善を考えるのかなど、目的に合わせて検討します。
Q3. 工場を稼働させながら省エネ工事はできますか?
工事内容や建物の状況によって異なります。
屋根の外側から行う工事であっても、安全対策や作業時間、工場内の動線などを考慮する必要があります。
工場の操業を継続しながら工事を行う場合は、事前に施工方法や工程を確認することが大切です。
Q4. 電気代を下げるために、まず屋根を工事した方がよいですか?
必ずしも屋根工事が最初とは限りません。
工場によって電力消費の大きい設備や、電気代が増えている原因は異なります。
まずは電力使用状況や空調設備、建物の状態を確認し、どこに改善余地があるのかを把握することが重要です。
まとめ
工場の電気代を抑えるには、設備だけでなく建物全体から省エネを考えることが重要です。
特に夏場は、屋根や外壁からの熱によって室内温度が上昇すると、空調負荷が大きくなる場合があります。
工場の省エネ対策では、
- ・電力使用状況を把握する
- ・空調など電力消費の大きい設備を確認する
- ・屋根・外壁からの熱の影響を確認する
- ・遮熱・断熱・換気・空調の対策を比較する
- ・建物の条件に合った方法を選ぶ
という流れで検討するとよいでしょう。
「設備の電力を減らす」だけでなく、「そもそも建物に入ってくる熱を減らす」という視点を持つことが、工場の省エネを考えるうえで重要です。

工場の省エネ・屋根の暑さ対策はファクトリープロへ
ファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)では、工場・倉庫の屋根改修や遮熱対策について、建物の状態や用途を確認しながらご相談を承っています。
「工場の電気代が高くなっている」
「夏場の空調負荷を抑えたい」
「屋根からの熱を何とかしたい」
「省エネ対策とあわせて屋根の状態も確認したい」
このようなお悩みがありましたら、まずは現在の建物や屋根の状態を確認することをおすすめします。
屋根の劣化状況、建物の構造、既存の断熱・遮熱仕様などを確認したうえで、必要な対策を検討します。
【会社概要】
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運営会社:ファクトリープロ(山本瓦工業株式会社)
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所在地:〒440-0814 愛知県豊橋市前田町2丁目9-10
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営業時間:8:30〜18:30(フリーダイヤル:0120-56-4622)
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対応エリア:愛知、静岡、三重、岐阜
この記事の監修者
山本 武司
代表取締役
- 在籍スタッフ・契約職方所有資格一覧
- かわらぶき技能士1級/かわらぶき技能士2級/建築板金技能士1級/建築板金技能士2級/2級建築士/第2種電気工事士
- ファクトリープロ(山本瓦工業グループ)
- 愛知県豊橋市で創業し、100年以上にわたり屋根・外装の専門工事を通じて地域産業を支えてきた山本瓦工業グループのファクトリープロ。愛知県を中心に岐阜県・静岡県・三重県全域で、工場・倉庫のメンテナンス・改修実績を多数持つ。
1級かわらぶき技能士、1級建築板金技能士、2級建築士、第2種電気工事士など、施工から設計・電気設備まで多角的な国家資格を保有。その専門知識を活かし、遮熱工法「サーモバリア」による空調負荷低減から、防水対策「アクアハジクン」による屋根改修、大波スレートの「カバー工法」まで、工場の資産価値維持と事業環境の改善を一貫して任せられる体制を構築している。
工場長や総務担当者が直面する、建物の老朽化・暑さ対策・雨漏りリスクに対し、データに基づいたドローン診断と徹底した品質管理を実施。大手ゼネコンからも信頼される確かな技術力で、愛知県・岐阜県・静岡県・三重県全域の企業インフラを守り続けている。






